撮影地：神戸市西区平野町

夕暮れが迫り茜雲が空を覆う頃、田んぼの水溜りにも南へ渡る前のシギやチドリがやって来た。
彼らは遠い旅立ち前の栄養補給に余念がない。
赤く染まる夕暮れの情景は、なぜか日本童謡を彷彿とさせ幼き頃の哀愁を覚える…。

こちらの作品は
髙城芳治2014年カレンダー『日本の野鳥風景』10月に掲載されています。

撮影地：神戸市西区平野町

夕暮れ時、稲実る畦にヒクイナが現れた。
それは、クイナの一種で緋色の羽毛をしたとてもチャーミングな鳥だ。
車の窓越しに夢中で撮り続けていると、不思議な事に私のカメラのシャッター音に合わせ、
ヒクイナは尾羽をふり振り　”シャッシャッ”　と踊りながら目の前までやって来た。
かわいい彼女（おそらくメスだろう！）とのダンスは最高の時間だった。

こちらの作品は
髙城芳治2014年カレンダー『日本の野鳥風景』9月に掲載されています。

撮影地：新潟県阿賀野市水原町

冬にはコハクチョウなどの越冬地として有名な瓢湖。
秋冬の季節には何度か訪れたことのある場所だが、八月の瓢湖はピンク色の蓮の花が一面を覆いつくしていた。
机の上で、ゴイサギの親子を見つけた。親鳥は首を長く伸ばし、餌の獲り方を教えている。
幼鳥はその後ろで、捕食の技を習得しようと見つめていた。

こちらの作品は
髙城芳治2014年カレンダー『日本の野鳥風景』8月に掲載されています。

撮影地：北海道　上川郡東川町

北海道の最高峰旭岳を下りて、オホーツク海へ向かう途中だった。
人気のない山道を車で走っていると、突然私の視界にエゾライチョウが飛び込んできた。
それは、なかなかお目にかかれない珍鳥だった。
おまけに土砂降りの雨にも関わらず、2羽のかわいい雛を連れて歩いていた。

こちらの作品は
髙城芳治2014年カレンダー『日本の野鳥風景』7月に掲載されています。

撮影地：北海道　根室市春国岱

そぼ降る雨の中、立ち枯れの白い樹林がある。しかし、その周りの草地は活き活きと新緑で覆われている。
私はなんだか不思議な感覚におそわれながら、その対比が面白いと思った。
しばらくすると、ニワのタンチョウがやって来て、ノンビリと湿地の小魚やドジョウなどの獲物を捕っていた。

こちらの作品は
髙城芳治2014年カレンダー『日本の野鳥風景』6月に掲載されています。

撮影地：北海道　檜山郡厚沢部町

巣立ちの頃、エゾフクロウに対して、ミヤマカケスが盛んに大きな声を上げて威嚇している。
おそらく近くにある巣を守ろうとして攻撃していたのだろう！？
私が反射的に葉陰にレンズを向けた瞬間、エゾフクロウと視線が重なった。

こちらの作品は
髙城芳治2014年カレンダー『日本の野鳥風景』5月に掲載されています。

撮影地：兵庫県　神戸市西区平野町

春の訪れと共に、この地では珍しいコムクドリがカラスノエンドの花咲く畑にやってきた。
繁殖期を迎える雄の羽は、美しく新緑の中で輝いて見えた。

こちらの作品は
髙城芳治2014年カレンダー『日本の野鳥風景』4月に掲載されています。

撮影地：北海道　釧路市阿寒町

タンチョウヅルの撮影に行く道中、街路樹のハンノキの実に数羽のマヒワが群がっていた。
逆さになりながら、上手にくちばしを実に差し込んで食べていた。

こちらの作品は
髙城芳治2014年カレンダー『日本の野鳥風景』3月に掲載されています。

撮影地：滋賀県　長浜市浅井町

戦国時代の古戦場でもある湖北の田園地帯、西には琵琶湖、東には伊吹山がそびえ立つ。
四季を通し、たくさんの野鳥が生息し、冬鳥のコハクチョウも北国から毎年やって来る。
大空から次々と舞い降りるコハクチョウ。
親鳥が「さあ整列しなさい！」と声をかけているようだ。

こちらの作品は
髙城芳治2014年カレンダー『日本の野鳥風景』2月に掲載されています。

撮影地：鹿児島県　出水市

東の空がオレンジ色に映える頃、にわかに周囲の田畑が騒がしくなった。
一斉にマナヅル、ナベヅルが塒（ねぐら）から大空へと飛び立った。

こちらの作品は
髙城芳治2014年カレンダー『日本の野鳥風景』1月に掲載されています。

撮影地：秋田県　南秋田郡八郎潟町

こちらの作品は
髙城芳治2014年カレンダー『日本の野鳥風景』表紙に使用されています。

撮影地：富山県立山　6月初旬

繁殖の頃、なわばりを警戒するライチョウ。

こちらの作品は
文一総合出版　髙城芳治写真集『野鳥彩時季』に掲載されています。

撮影地：富山県立山　6月初旬

別の雄の侵入者（鳥）がなわばりに入ってきた瞬間、ゴアーゴアーと声を上げて飛び立った。

こちらの作品は
文一総合出版　髙城芳治写真集『野鳥彩時季』に掲載されています。

撮影地：長野県戸隠森林公園　5月末

巣穴から雌が顔を出した。アカゲラは雌雄交代で子育てをします。

こちらの作品は
文一総合出版　髙城芳治写真集『野鳥彩時季』に掲載されています。

撮影地：石川県舳倉島　5月初旬

バードウォッチャー憧れのオオルリ
イタドリの上で、青・黒・白のコスチュームがきまっています

こちらの作品は
文一総合出版　髙城芳治写真集『野鳥彩時季』に掲載されています。

撮影地：兵庫県姫路市　5月初旬

菜の花は桜と同様、春を代表する花です。
そこに最も身近なスズメで表現してみました。

こちらの作品は
文一総合出版　髙城芳治写真集『野鳥彩時季』に掲載されています。

撮影地：兵庫県　神戸市森林植物園　4月

森林にも春が訪れ、山桜の花の蜜を求めてメジロがやって来ます。

こちらの作品は
文一総合出版　髙城芳治写真集『野鳥彩時季』に掲載されています。

撮影地：福井県　日本海沿い　3月

早春の日本海に鯨の形に似た岩を見つけた。
冬の日本海は厳しい表情を見せるが、この日はのどかな春めく光の中、
ウミウの日光浴がまるで鯨の潮吹きのようだった。

こちらの作品は
Birdscape　～野鳥のいる風景～に掲載されています。

撮影地：兵庫県　神戸市北区鈴蘭台　2月

猛禽類は、この頃になると盛んにオスとメスが鳴き合う、繁殖期の到来である。
その山のてっぺんに止まる一羽のハヤブサ。
あたかも、月見している風情である。
私は花鳥風月の世界を垣間見ながら無心でシャッターを押し続けた。

こちらの作品は
Birdscape　～野鳥のいる風景～に掲載されています。

撮影地：滋賀県米原市　三島池　1月

雪待ちの朝、枯れ木に積もる真っ白な雪とカワウ。
モノトーンの世界にカワウの目覚めの一声が響いた。